最近、よく考えるのが仕事の捉え方です。ちょっと考えをまとめるために書いておこう。

仕事をお金のための手段にしてはいけないのではないか。金を取ってはいけないということではなく、儲かるのは悪いことではないんですが、お金を得るために仕事をするのは不幸に近づくことなんじゃないかということです。

お金を得るために仕事をするというのは、結局のところ「お金」が欲しいわけですよね。仕事はオマケなのです。お金が欲しいわけですから、お金がもらえるならどんな手段でもいいんです。すると、手段は仕事じゃなくても良いことになり、だんだん邪魔くさくなってきてしまう。出勤するのがめんどくさい。仕事のひとつひとつが煩わしいものになってきて、ストレスがたまります。仕事はつらいものになってしまうのです。

結構、日本ではこれって普通の思想になってると思いませんか? 飲み会とかすると苦労自慢はよくある風景ですよね。でも、本当は仕事というのは辛いものじゃないんです。

僕の場合はゲームは結構好きなのでよくやるんですが、世のゲーマーってビックリするくらいすごい労力を使ってゲームやってます。徹夜したり、攻略サイトを作ったりする人もいっぱいいます。ちょっと客観的に考えてほしいんですが、ゲーム自体も攻略サイト制作も作業には違いないですよね? RPGだとレベル上げするために何時間も戦闘を繰り返したりします。すごい労力を割いているわけです。しかし、ゲームですからそれらの作業は自分から望んでやってると思います。このとき、ゲームしてる人は辛いんでしょうか。おそらく辛くはないでしょう。もし、辛ければやめればいいだけです。

仕事も作業、ゲームも作業です。頭を使い、手を動かし、何か作業をします。違いは、仕事は金を生み出すもの、ゲームは楽しむものという考え方の違いだけです。でも、ゲームは金を払ってでもやりたいと思う人がいる。同じ作業でも、両者のイメージはかなり違います。一体何が違うのでしょうか?

僕は、「作業」を目的とするか手段とするかの違いなのではないかと思います。ゲームは手段ではなく目的だからこそ楽しい。ゲームを何かのためにやりはじめたら、途端につまらなくなります。僕は、ゲームのグラフィックの仕事もやるので、仕事の参考のためにゲームをやったりするんですが、そういう目的でゲームをやってクリアしたことがありません。チョロッとやって、目的を果たしたらそれ以上やりたいとは思えないんです。ポケモンとかそうでした。未だに2番目の街以降先に行ったことがないです。

「ゲームがなぜ面白いのか」ってずっと考えてたんですが、このことは一つの答えなんじゃないでしょうか。ゲームシステムの問題じゃないんです。もしかすると、遊びや趣味全般に当てはめられるんじゃないかなー。

このことは仕事も同じじゃないでしょうか。仕事を金を得るための作業にしてしまうと面白くなくなる。仕事そのものを楽しむために仕事をするのが大切なんじゃないかと。仕事人間最高!ということです。そういう人は仕事に妥協はありません。なぜなら、仕事をやることが目的なのですから、途中でやめようとするわけがない。副産物として、いい仕事は評価も高いでしょうから儲けも増えるかもしれません。しかし、そのときもっと儲けようと考えると…。

このことは勉強とかでも同じでしょう。大学に受かるためとか、単位を取るためとかのために勉強しても楽しくない。勉強することが目的で勉強しないと。というか、勉強が目的じゃないのに勉強するとかマゾ的だと思いませんか? しかし、こういう考え方をしてる日本人はすごく多い。だから日本は自殺者が多いんじゃないかと思う今日この頃です。美大的にいえば、デザイナーになりたいからデッサンするんじゃなくて、デッサンが面白いからデッサンするのがベストということ。面白くなくなったらやめればいいんです。より楽しむために自分の意思でハードルを設定するのは良かったりするんですが、変なストレスや負担を背負いすぎると不幸になります。

教員としての自分にこれを返すとすれば、技術や知識を教えるのが重要なのではなく、制作という作業が楽しいと感じてもらえる様々なネタを提供して、アートやデザインの場で遊べるような環境を作ることが重要なのでしょうね。うーむ。そういうことならば、授業中ずっと講師が説明していてはいけないということになる。講師が話をしているときは前置きにすぎなく、受講生が主人公の状態になっていない。できるだけ簡潔かつ感覚的に理解できる説明をして、受講生が頭や手を使って「作業」できる時間を用意すること。しかも、面白いと思える作業を。(どこかからツッコミが聞こえてきそうですが?)

金が稼げれば幸せなんじゃない。モノがたくさん買えたからどうだというのでしょうか。仕事と金は一度切り離して考えよう。仕事は仕事、金は金。サラリーマンを一生やっても、そんなに稼げないようにできてます。お金は、株のようなリスクを背負う経済のシステムを活用しないと普通以上には増えないようになってるのです。(もしくは、スーパースターになるかね。)

参考:

やる気に関する驚きの科学 (TED Talks)

追記:

  • ゲームと仕事(ビジネス)実は同質な作業である
  • 人間は、暇であることを嫌う(何か作業をしていたい性質をもつ)

上記のようなことはいえるとすると、人はお金がもらえなくても仕事をしたい生き物なのでしょね。だけど、何か有意義とされることのために仕事をしないといけないと教育されるので、そうしているにすぎない。ゲームは、そうした有意義ではない仕事を提供しているのではないのかな。仕事を目的とした仕事がゲーム。ゲーム会社は仕事を提供しているというか、仕事を商品にしているんですね。